カリキュラム

カリキュラム

社会選修カリキュラム構造図

 

授業について

社会選修の授業は、2つの授業群に大別できます。

ひとつは社会科の授業で扱う内容の基盤となる関連学問分野についての授業群です。地理学、日本史、外国史、法律学、社会学、経済学、倫理学・哲学など、それらを専門に研究する教員による授業で、大部分を選修の専任教員が担当します。講義ばかりでなく、パソコンを使って情報を処理したり、古文書を読んだり、また宿泊を伴う野外調査などもあります。

もう一つは、社会科の授業実践や学習指導に関する授業群です。小学校社会、中学校社会、高等学校地理歴史、公民、それぞれに対応した授業があり、選修の専任教員が担当し、理論と実践の両面から社会科教育のありかたを検討します。授業で使う教材を作成したり、授業計画をたてて模擬授業を行ったりもします。また附属小学校や附属中学校の授業を参観し授業研究も行います。

3年次になると専門分野に分かれてのゼミが始まります。各自の興味関心に基づき特定の分野を深く学び、研究します。演習では文献を読んで発表したり学生同士で討議したりと学生主体で進め、専門の技能とともにコミュニケーション力やプレゼンテーション力も養います。そして4年次には卒業研究に取り組みます。

こうして専門の授業を通して知識・技能を身に付けつつ、3年次に附属小学校か附属中学校での教育実習、4年次には出身校や協力校での実習、合わせて2回、小中両方で各3週間程度の実習を行います。なかには母校の高等学校での実習を行う学生もいます。

 

在学生の声  ゼミで深め鍛える

教育学部では、教員になるために必要な知識、実践力を身に付けることができます。教科の内容や指導法、学校運営や児童生徒への理解などについて学ぶことができます。さらに生徒間での模擬授業や実際に学校現場に赴く機会があるなど、学んだ知識の応用や実践をする環境が整っています。そして各選修に目を向けると、その教科に関する専門性をより高めることができます。

私たち社会選修では、1、2年次で社会科の各領域を学習します。そして、3年次からは「ゼミが始まります。自分が最も興味のあることについて研究することができます。研究内容については、よく知られている事象からユニークなものまで、様々なものが扱われています。同じゼミの同級生、先輩、先生方からの助言もいただきながら研究を進めることができるので、専門的な知識を積み重ねながら、研究内容をより深みのあるものにできると思います。

このように、自分がやりたいことや達成したいことにしっかりと向き合えるのが教育学部、社会選修の魅力です。

(4年次(2023年度)佐々木秀丸さん)

在学生の声  教育実習をふりかえって

私は2回の教育実習の経験を通して、実習先の先生方や児童生徒と関わる中で、教師になる上で大切にすべきことを学ぶとともに、自分の理想とする教師像を明確にすることができました。

3年次に行なった附属小学校での実習は、初めての実習ということで、緊張や不安がありましたが、毎日目標を設定して取り組むことで、授業や児童との関わりにおいて、多くの成果や課題を見つけることができました。また、指導教員の先生や児童、同じクラスに配属された教育実習生に支えられ、充実した日々を過ごすことができました。

4年次に行なった公立中学校での実習は、複数のクラスの授業を担当したり、1日学級担任として動く日を経験したりしたことで、実際に教師として働くイメージがより鮮明になりました。また、様々な生徒と出会い、生徒の実態に合わせた授業づくりや生徒を理解した上での生徒指導の大切さに気付くことができました。

2回の教育実習の経験を通して、改めて子どもたちと関わることが好きであるということを実感し、教職への想いがさらに強くなりました。2回の教育実習の経験から得られた学び、成果や課題を心に留め、教師になるという夢の実現に向けて努力していきたいと思います。

(4年次(2023年度)中泉佳歩さん)

卒業研究例

卒業研究の成果をまとめた卒業論文を、秋の中間発表を経て1月末に提出します。毎年2月に一日かけて行う卒業研究発表会は、社会選修の学生全員が一堂に会する選修最大の催しになります。卒業研究発表会は公開で行われます。

卒業研究題目

合意形成学習における合意方法の実際/身近な地域における「自助」「共助」「公助」を意識した自然災害・防災学習の在り方/小学校社会科における地域かるたの有効性について/生徒の思考にはたらきかける発問に関する一考察/社会科教育におけるグループワークの機能と意義に関する一考察/間宮林蔵の北方探検と交流関係/近世後期の村社会における医療活動と郷医/明治末期から昭和初期における茨城県の学生野球/大正期における茨城県の職業婦人/道しるべからみた近世交通圏の考察/鷹見泉石の古河藩領村絵図の研究/水戸藩天保改革「惣交代之儀」における「新屋敷」の研究/水戸市の住宅地における空き家の地域的要因/社寺観光における御朱印/ジャパニーズ・ロックにみる「街」/欧州サッカーにおける人種差別/「大谷石産業の現状と教材化への試み/大航海時代におけるインディオ認識の意味と背景の分析/フランス革命期の女性たち/独ソ戦勃発の原因についての一考察/国際法において完全自律型致死性兵器を規制することは可能か/感染症患者に対する強制措置と人権/選択的夫婦別氏制度の必要性と導入に向けた課題